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ピアノ調律サレルノ サレルノの海と太陽と
サレルノの海と太陽と
 
サレルノは南イタリアの街の名です。

もしご存じだとすると、イタリアと何かしらご縁が有る方ではないでしょうか。

私も単身でイタリア生活をしばらくの間送って参りました。その中で

サレルノに思い入れのある
者の一人です。

サレルノ市(Salernoサレールノ)は、半島の西側、ティレニア海沿岸にある港街です。

イタリア三大港のひとつであるNapoliよりも南へ更に100q

電車・クルマ・高速バスのいずれでも、通常は1時間ほどで辿り着きます。

ソレント岬の裏側で世界有数の海岸線の美しさで知られる高級リゾート地、

アマルフィ(golfo di Amalfi)の海岸線からつづく、

南イタリアらしい爽やかさと、優美さをたたえる歴史のある街です。

日本での知名度は低いですが、アマルフィへ行くための「経由地」として知られます。

切り立った白い岩肌の険しい山々と、透き通った蒼い海とのコントラストは

よく晴れた日にはさらに際立って、訪れた人たちの詩情をかき立てます。

サレルノ市街のバス通りの左右に隙間無く連なる宝飾や衣類などの店舗はもとより

一歩路地へ入り込めば、野菜やくだものを売る八百屋や近海で水揚げされたばかりの

魚介を売る露天、そしてどこからともなくピッツァの焼けこげる薫り、バールからは

煎れたてのカフェやコルネットなど菓子の甘い香りが漂ってきます。

街には様々な香りがあり、そこに潮の香りが入り交じった

港町のサレルノらしい匂いがあります。

イタリアと言って思い浮かべるのは何よりも人間らしさではないでしょうか。
朝から晩まで五感を全開にして、

何かを常に感じ続け語りつづけようとする人々の姿だと思います。

南イタリアの港町ではいつも喜びも悲しみも失望も羨望も、嬉しさも怒りも露わです。

若者がスクーターで通り過ぎざまに「腹へったーっ!」と空高くまで

響くくらい腹の底から叫んで居ても、ごく普通のことです。

私はそんな空気にいつの間にやら憧れを抱いていました。

私にとってこの南イタリアの町、サレルノとナポリはある程度の厳しさを持って、

人生の愚かさと素晴らしさを、移ろう季節のなかで教えてくれる教師であり、良き友です。

行く先々には必ず心からの輝く笑顔がありました。

私はこの貴重な生涯の友と一緒に歩み、お客様にもピアノを通して

その香りをお伝えすることができたら幸いに思います。

                               カフェッティエラ

屋根つきスクーター  僕の相棒


スクーター

調律師は仕事上どうしても、クルマが必要になる場面があります。

仕事の依頼をくださったら、決められた日時に間違いなくお客さんの元へ

どこにでも辿り着くのが調律師の重要な使命だと思っています。


電車を乗り継いで行くと、

どうしても大きくて重たいカバンの置き場に

困る場面に遭遇します。

網棚に載せたくてもとても重たいものだけに、

他の乗客の頭上をかすめて網棚に載せるのはとても危険を伴ってしまい、

次第に車内では出入り口付近の手すりのあたりが我々の唯一の

居場所になってしまいます。

それでも朝夕の混雑ではいよいよ居場所もなく

他の乗客の邪魔にもなります。

そんな時はつい仕事道具の調律カバンの大きさと、

重さを恨めしく思ってしまうんです。



クルマでの移動も問題があります。

駐車スペースが近隣で確保できる場合は良いですが、

路駐をせざるを得ない場合、駐車違反を切られたり

周辺からの苦情が出ないかと、

心配で仕事に集中できなくなります。どうしたものか‥‥



そこで登場なのが、力強い移動手段かつ頼れるわが相棒の

屋根つきオートバイです。

90cc以上の排気量で屋根つきで走っているオートバイを見かける

機会はあまりないのですが、よくスーパーカブにのった壮齢のおじさんから

羨望(?)のまなざしを受けます。



クルマほどの積載能力は勿論ありませんが、身一つ乗ることができるスクーターの

サイズが僕はわりと好きです。なぜかまだよく考えたことがありませんが、

生きている実感さえ感じられる素敵な乗り物です。



新天地の岡山でも、このスクーターで走っている姿を見かけたら

「あ!調律師さんがきた!」ってたくさんのお客さんに言ってもらえる日が

いつかきたら嬉しいなぁ、と思います。 



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屋根つきスクーター2(おもちゃ箱搭載完了!)

予てよりの念願だったバイク用のリアケースを取り付けてみました。

GIVI(イタリア製)というメーカーのもので日本でもバイク用キャリア等で

有名なメーカーですが、機能だけでなくやはりイタリアの製品だけあって

カッコ良さも大事にしてる感じがヒシヒシと伝わってきます。


亀の歩みでも少しずつ微妙に進化しているピアノ調律サレルノですが、

前回のコラムで書いたようなスクーターによる大きなメリットというのは

実際それほど感じず・・ただ、狭い路地だけはスィスィーっと

元気いっぱいに移動できることに喜びを感じているといったところです。



実は、今年3月からナポリの仕事も並行して再開しております。

あちらの仕事は基本的に脚で移動するので望む望まざるに関係なく

日々足腰が鍛えられていきます。体重も以前より6キロほど減りました。

重いカバンを持って移動していると、町に行き交う

スクーターを見るたびにいいなぁ・・とつい思っていましたが、

彼らナポリ人がスクーターに付けて走っているとっても便利なもの、

リアキャリアも含めて色々と今後の参考にさせてもらっている次第です。。



さてリアキャリアを取り付けてみたところ、

全体に丸っこい印象だったのがより精悍な感じになり、

俄然仕事に対する情熱・気力もよりいっそう湧いてきました!

僕にとっては仕事道具にほかならないですが毎日乗りたくて仕方ありません笑

ただ、ちょっとだけ荷重バランスが変わったような気がする・・

慣れるまでは用心して走りたいと思います。



妻は後部座席でいつの間にか

走行中にも居眠りするツワモノですが、これが背もたれになって

よりいっそう安心して眠りにつけるそうです。。


スクーター2


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岡山での不思議な縁


岡山へ移転してお陰さまでもう2年以上が経ちました。

拠点にしているのは、岡山市でも北の地区になります。



私が少年時代を過ごしたのは南側の海に近い町で

政令指定都市となっていらい、南区と呼ばれている場所です。

岡山では児島湾の干拓による水田開発の歴史が有名ですが、

その正に干拓地にあたる所で私は少年期の大半を過ごしました。



岡山市の中でも比較的新しく造成された町でしたので、

古い歴史の重みというものについて無縁だった気がします。

小・中・高と長年暮らしていたので私には間違いなくふるさとです。



私の少年時代は、まだ日本経済に右肩上がりの勢いがあったころ。

次々新しく色々なお店などが建てられていたので、目に映るものが

いつも色あせずキラキラしていた気がします。



当時の日本にはイタリアに通じるものはスパゲッティくらいで、

世間のイタリア知名度はまだ殆ど無かったように思います。



そんな少年時代をすごした街の一角

大きな用水路沿いにある名前のお店がありました。



20年以上前のあやふやな記憶なので

はっきりとは覚えていないのですが

喫茶店か、パブのようなお店だったような気がします。

その名も「サレルノ」でした。



私の父が当時、会社の宴会などの折に利用することもあったとのことで、

私が自分の調律所に「サレルノ」を名乗って間もない頃、

当時の懐かしさと一緒に何となく縁も感じたようでした。



私自身同じ名前のお店が当時そこにあったことを

言われるまでは気づかなかったのですが、父の話の中で

そういえばそんなお店あったような・・と

おぼろげに思い出したといった具合です。



そのサレルノが在ったという場所へ、岡山に戻って間もなくの頃

一度クルマで通りがかってみましたが、それらしきお店は

見当たりませんでした。

そのお店のオーナーさんは当時どんな思いで

サレルノと名づけたんだろう。なんて思っています。




サレルノとは南イタリアのティレニア海に面したきれいな港町です。

すぐ近くに最近話題にもなった“アマルフィ”もあります。


私はいま実生活の中でサレルノの街や人との関わりができました。

ナポリの最も親しい店の同僚も実はサレルニターノ(サレルノ人)です。

このサレルノの名前にそんな特別な思い入れが

いつの間にやら出来てしまいました。




http://ameblo.jp/salerno-chan/
↑ブログも連載中です。
サレルノの街並み画像も沢山あります。ぜひ一度お越しください! 

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太陽終わりの季節


最近とても気に入っている細野晴臣氏の作品。


ご存知のようにかつて坂本龍一、

高橋幸宏と供にYMOを立ち上げ

欧米において日本の音楽界のイメージを飛躍的に向上させた

日本のポップス界のカリスマミュージシャンですね。



さて海外に出ると、日本の音楽がとてもとても聞きたくなります。

いつもいつも、そうです。

望郷の念というよりも自分の国籍、出どころを

慣れ親しんだ日本の音楽から再認識して

心をもういっぺんニュートラルな位置に戻す。

そういう効果を無意識に欲してしまうのかもしれません。




細野氏というと、YMO時代からそのエキゾチックで

一度見ると忘れられない風貌と、そして実験室的な時として前衛的な

音楽ばかりを世に出しているといった偏った印象しか持っていませんでした。


でも細野氏はYMO以前以降にはソロでの素晴らしいキャリアがあり

いつの時代にも色あせない作品群はまたとても魅力的だという

ことをこの頃ようやく知りました。


そのことは、ひとりでナポリで過ごす中で得た

貴重な財産のひとつとなりました。


例によって、YouTubeで聴き漁っていたところ、

“終わりの季節”という作品と出会いました。

細野氏自身の演奏と歌のもの、

そして高野寛と原田郁子のデュオで歌っているもの。

いずれにしても歌詞がとてもよく、自然に語りかけるような

本当に素敵な一曲です。



坂本龍一の世界的な知名度と人気に較べて何となく、

ミュージシャンとしてYMO以降メジャーな路線を

あえて選ばなかったという感じの細野氏。

とても自然体で探究心あふれる音楽作りはマニアック

なようですが、なぜかいつも必ず共感するものがあり聴いていて

ワクワクしてしまいます。



細野氏の母方のお祖父様がじつは、

私の母校の調律科の創始者ということも知って以来

さらに親しみとよろこびも感じています。「音を創る」という原点を

考えるきっかけを細野さんの作品から今エネルギーを

貰っているところです。


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次回の季刊サレルノもご期待ください




太陽ピアノの音

このごろの電子ピアノはとても進歩してきているそうです。

わたしは最新の電子ピアノに触れる機会が殆どないのですが、

音大時代の同期の友人からあるモデルについてそう聞きました。



その彼自身、音楽活動のかたわら録音スタジオを経営したりと

非常にシビアな耳を持っているのですが、そこまで楽器としてのポテンシャルが

あることにとっても驚いたということでした。

それは多分事実なんだろうと思います。

それが楽器であるということについて異論を挟む余地は無いでしょう。



電子ピアノは生のピアノとよく似た音がします。

生ピアノの音をサンプリングして音を合成したりしているんだから

当たり前です。

しかも同じ88Keyをそなえた鍵盤楽器です。こんにち

本物のピアノに限りなく近づけるような方向で開発されてきています。

家庭用ピアノ、録音用ピアノの代用として、

電子ピアノという楽器として確固たる地位があると言えます。



また「調律のできる」電子ピアノすら出ているようです。

厳密な意味で、我々が行うひとつひとつの調律ができるわけではなく、

古典調律とか、居酒屋に置いてある古びたピアノ風の調律とか

そういう傾向に音を作り、音階作りをしてみたというものですが、

だったら、たとえば“ホロヴィッツの専属調律師の調律”とか

各メーカー調律師ごとの作業を反映させた音源ができても面白いですね。

楽器としてどうかと言うより、趣味性が増して面白そうですが

そうなると本物のピアノが売れなくなる心配もあるので

業界に携わるものとしてはそうなって欲しくないという気持ちもあります。



現実には使われることのない材質の弦が使用されてみたり・・

とっても面白そうですけど、

でもだからどうなんだ?とも思いますね。




太陽母校の調律科



私の母校の国立音楽大学別科調律は

西武拝島線の玉川上水駅から徒歩10分ほどのところにあります。

学部時代はまだ多摩モノレール建設前で、調律科在学中に開通したばかり、

立川駅周辺も、大規模な開発前は今ほど便利ではなくて奥多摩・五日市方面への

乗り継ぎ駅という認識で、とてものどかな感じでした。



通学は、練馬から学校まで、片道20キロほど青梅街道沿いを

自転車で毎朝毎晩、往復していましたが大学方面へ近づくにつれ、

空気がさわやかに変わるのをいつも感じました。



東京は緑が豊かで、夏には昼間はミンミンゼミが鳴き、

夕刻の木々の染まる中をぬって家路につく頃には、ヒグラシが沢山鳴きます。

玉川上水の沿道のやわらかい腐葉土の積もる黒土の上を歩けばちょっとした

ハイキング気分で、いつだか夏の早朝友だちがアパートへ訪ねてくる道中、

コクワガタを捕まえてきたこともあり、またカワセミやコゲラの巣作りもよく見かけました。

そんな自然の溢れるなか、自転車通学は私にとって至福でした。

意外に思われるかもしれませんが、東京とはそういうところです。慌しい都心から2時間も

かからない奥多摩方面にはツキノワグマもムササビもいる山深い渓谷にたどり着きます。

丁度、玉川上水のあたりはその青梅にむかっていく境界のような感じで、そのような

雰囲気がとても好きでした。 


次回につづく・・


次回の季刊サレルノもご期待ください



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1.サレルノの海と太陽と
(サレルノとは)2007/5/5
2.屋根つきスクーター2008/10/17
3.屋根つきスクーター2
おもちゃ箱搭載
2009/6/27
4.岡山での不思議な縁
2009/11/16
5.終わりの季節
2009/12/8
6.ピアノの音
7.調律科




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